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いろーんな「こうかい」展開中!
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 並べられたお重の中身は、彩りも綺麗な和食から洋食、中華まで、とにかくこれでもかと料理が詰め込まれていた。
 広げられたそれらに、一斉に歓声をあげて全員が笑顔を零すとサンジは大いに胸をはった。
 ふと、すっくと立ち上がったルフィがお茶を掲げる。
 全員がやはり笑って同じようにその場でペットボトルを掲げた。
 中等部の一年にして生徒会長になっているルフィの破天荒さは有名だが、そのカリスマともいえる指針力はこの学園で知らぬものはいない。
「んじゃ、ゾロ! 誕生日おめでとう! 喰うぞーっ!」
 最後はいらねぇ!
 と全員に突っ込まれながらも、口々に皆が唱和して祝いを述べていく。
 それにゾロはどこか困惑したような表情を浮かべつつも、素直に頭を下げた。
「おう、ありがとよ」
 それが照れているのだと分からない者達ではない。
 全員がどこかほのぼのとしたものを抱えながらも、一斉に箸が動き出した。
 それを鷹揚と眺めながらも、ゾロはゆっくりとお茶を口に含んだ。
 春にこの学園に入学した時には考えもしなかった誕生日になって、妙に感慨深い。だいたい誕生日というものを祝ったことが記憶にない。
 なのにこの学園に来てから知り合った者達が、たった半年近くでまるで家族のように親しくなり、こうやって短い時間を割いてでも祝ってくれようとする。
 不思議な縁というのもあるものだと思えば、今この瞬間が貴重なものに思えてならない。
「おら、ぼうっとしてたら無くなるぞ」
 プラスチックの小皿というには大きめの皿に、ゾロの好みのものを綺麗に取り分けられた物が差し出される。
「おう」
 ゾロは受け取ると、サンジを見た。
 不意に目があったが、サンジは勤めてなんでもないフリで目を逸らしてナミ達女性人の方へと向き直る。
 そうやってサンジがきちんと取り分けてくれると分かっていたから、ゾロは悠然としていたと…多分あれは気付いている。
 ゾロはにやけそうになる口元を引き締め、魚の煮付けを口に放り込んだ。
 充分に染みた甘辛い味がふわりと口の中でとろける。思わず唸った。
 美味すぎる。
 その様子をサンジが横目で眺めていると気付かずに、ゾロは一心に皿の上の料理を頬張っていく。
 お腹が空いているのも確かだが、いつもより気合いの入っている料理は、とにかく箸が止まらない。
 すぐに空になると、すかさず皿が取られ、サンジががっつくルフィを叱り飛ばしながらよそっていく。
 珍しいくらいに特別待遇だ。
 だが、あまりの料理の美味さに唸る面々はサンジの様子に気付いている気配はない。自分らの食い扶持をルフィから死守するのに必死とも言う。
 よくよく見てみると、同じように女性人にも給仕しているので、そう違和感がないのかもしれない。
「おい、チョッパー、これも喰え。お前好きだろ? ウソップ、テメェはこれだ。泣き言言わずに喰ってみやがれ…ってルフィ!人の分に手ぇだすな! フランキーも笑ってねぇでルフィ押さえとけ! ってエース喰いながら寝るな!!」
 遠巻きに見ている学生達が唖然としている。
 全知の樹は国指定の天然記念物でもあるので、根本で何かしようと思ったら結構な小難しい申請がいる。
 普通の生徒達は巨大な樹の回りに張り巡らせた根を保護するための、大きな保護用の床板スペースを使うのが普通だ。それでも巨大な樹が伸ばす枝は充分な木陰と憩いの場を作り出してくれている。
 なのに、この学園の全ての生徒会長が揃い、かつ名物教授に名物人間達が集まって、多分恐ろしい申請をクリアして陣取ってやっていることが…緋毛氈を敷いての昼食宴会である。
 これが呆れずにいられようか。 
「あ、そうそう。後でブルック教授も来るっていってたんだったわ…どうしましょう。サンジのお料理に夢中で、すっかり忘れていたわ」
「ってロビン、お前それはもう少し早く言えよ…あーあ、料理あっちゅうまに無くなっていってるぞ…」
 フランキーが呆れたように言えば、ロビンはちょっと困ったように肩を竦めてみせた。
「…ブルック名誉教授…生きてたって大騒動になったの…この間だよね」
 永久名誉教授という肩書きをもらってる音楽家が、数年前から不意に行方をくらまし、まったく跡形もみせずに失踪していたのは有名な話だった。
 それがひょんなことから、実は学園内のとある場所で隠棲していたのをルフィが見つけて、大騒動になったのは記憶に新しい。
 なんで行方不明になっていたのかと思えば、とにかく作曲に没頭しまくっていたらこんな月日が経っていたというのだから驚きだ。ふざけてるのかバカなのか、といった嘘のような本当の話にさらに周囲を驚かせたが、まあ、元々おかしな人だったこともあり、今や妙な理解でもって受け入れられている。なんといっても、この学園の教授の一人だしな、という妙な理解が世間にある事の方に学園の者達の方が当惑したくらいだ。
 等の本人は見つけてくれたルフィと意気投合し、さらに隠棲している間に書き溜めた音楽を今こそ発表する時、とそれから精力的な活動を開始して、今や名実ともに時の人だ。
 そんな人物が来るのだという。
 どんな誕生会だ、と思わずウソップとチョッパーが顔を見合わせれば、サンジがあっさりと手を振った。
「大丈夫だ、なんとなくそんな気がしてたから、予備の弁当出す」
「予備なんて用意してたのか? すげーな、サンジ!」
 ウソップが感嘆の声を出すと、苦笑してサンジは座り直した。
「そーじゃねぇよ、こいつの夜用の弁当だ。まあ、いいさ、もしかしたらと思ってたのは本当だからな」
 くいっとゾロを指差せば、ああ、とまた全員が納得する。
 サンジがゾロの弁当を毎日必ずかかさず作ってくることは、彼らが入学以来の有名な話だ。
 しかも、何故か必ず昼の弁当ではなく、夜の弁当なのだ。
 昼休みの短い時間や、放課後などに家庭科室などでゾロの弁当を作っているサンジを見るのは既に当たり前になっている。
 …何故そうしているのかという、これまた謎と共に。
 ゾロは何も言わずに、わずかに眉を上げただけだった。
 サンジの弁当に関しては、ゾロも何も口にしない。なので本当に謎のままなのだ。
 思わず全員の箸が止まって二人を見る。
 何もなかったかのように、二人はそれぞれに料理を食べている。そこに、なんら違和感を感じるようなものはない。
「…おまえらって…」
 エースがこっそり笑いながら、つい口にすると、ギロリと二つの目線が睨み付け来る。
 おおこわ、とわざとらしく笑いエースは自分の口を閉ざす為に、ルフィの皿から肉団子を取り上げるとひょいと口に入れた。
「ぎゃーっ! なにするんだっ! エースッ!」
 いきなりルフィの悲鳴があがり、一気に緊張が崩れる。
「お前が油断するからだ」
 楽しそうに告げるエースに、ルフィが食いついていく。
「…なるほど、こうやってこいつらの食生活が磨かれていったんだな…」
 兄弟だという二人は、一見似ていないくせに至る所で動きが似ている。
 しみじみと呟いたウソップにチョッパーが頷くと、呆れたように他のメンバーも頷き、また賑やかな笑い声が上がり出した。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

寝過ごしました(笑)
まあ、一人でぼつぼつとやる仕事だったので、少しくらいはまあ大目に見る!(笑)
でもゆっくりと寝たので、少し疲れが取れた気分です。…あくまで気分ですが、それ大事。
時間みつけて、やっと念願の衣替えも済ませたー!(笑)
12月にするってどうよ? と思いつつも、ほっとしたりして。
昨日今日とジャンフェスだったんですね。
参戦されている方々は楽しんでるかなー?
まったく参加とか考えられもしないこの時期、居残り組みの方々に向けてのブログ更新でしたー(笑)

早めに更新しておきます。
ブログメンテなんすがあるので!(笑)

12月19日(月)AM0:00~AM10:00
・ブログページ閲覧不可(PC、モバイル、スマートフォンすべて)

最後にこれのせて、なんのメリットがあるの!と思いつつも、でも書くよ(笑)
では、本日はこれまででーす!

ブログ拍手ありがとうございます。
人間休みも大切です。そして妄想はもっと大切だと、腐れぎみに納得する。
そんな一人遊びの私にとても温かい一押し、むちゃくちゃ身に染みます!(T_T)
本当にありがとうございましたーv

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ほしづき さき
性別:
女性
自己紹介:
活字がなくては生きていけず。
日本文化にひたりまくり。
年期の入った刀好き。
どおりで、落ちた先は緑髪の剣士よ…(笑)
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素材元:十五夜  加工/構成:ashi