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【甘味無理ゾロがサンジの作るものだけ食べるっていうベタな設定】

まんまで行かせてもらいます(笑)

そんなわけで、折りたたみます。いや、折りたたむ必要ないかもしれないですが、携帯とかから見てる人にはそっちの方が多分読みやすいんじゃないかと思うので(笑)

なので、短いけどもSSS読みたい方は右下のリンクからどうぞv

ちょっとだけ日誌。

こんばんは。
あまりの暑さに、へばってしまっております。
書き物が地味〜にしか進んでいないので、鬱憤晴らしのように簡単なSSSをここで書き散らしてますが、あれですよ、いい加減表にまとめないとかなとも思ってます。
ちょっと仕事の方も妙に手のかかる代物が入ってきてて、ここのところ、ずっと鉋と金槌とノコギリ相手に格闘していたんですが、今日はもう大工さんの必須道具の墨壺が欲しくて欲しくてたまりませんでした…いるよ…あれ。マジ使いたいよ…。
鉋かけるのが苦手なので、練習しないといけないとしみじみ。

そんな日常に紛れつつ、どうもなぁ、私生活の方も少しドタバタしておりまして。落ち着かないのが痛いです。
とにかく、落ち着いて書き物できる日を目指していきたい所存ですよー!

では、本日も短く。
これまででーす!

ブログ拍手ありがとうございます。
一押しが本当に私の背中押してくれてて、もうやだーと思う時に、もうちょっと頑張ろう、という気分にさせてくれてます。
心から感謝を。
ありがとうございましたー!!

そんなわけで、続きをどうぞ(笑)
あっ、これから一発書き殴りですので、見苦しい点はまた後日手入れします。先に謝っておきますー!






 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【甘味無理ゾロがサンジの作るものだけ食べるっていうベタな設定】


 そりゃもう天変地異が当たり前に存在するグランドライン後半の海。
 昨日はあめ玉が久しぶりに降ってきて、サンジが盥やら布やらを持ち出して貴重な甘味調味料! と叫んでいたのが記憶に新しい。
 どうやったらあめ玉が降ってくるのか、という疑問はこの際右に置くべきだろう。航海士のナミでさえ、後半の海に入って以降、常識では考えられない出来事にも、
「はいはい、グランドライングランドライン」
 で流してしまっているくらいだ。
 彼女は彼女で随分と後半の海の天候を勉強してきたようだが、その成果の一つがこれらしい。それだけ常識外れが当たり前ということなのだろう。
 進路を取ることすら難しくなっている海だというのに、何故かサニー号の暢気さだけは増してしまっている気がする。
 それがまた、麦わらの一味の船には似つかわしい時間なのかもしれなかった。

 花壇の花に水やりをしていたロビンは、ふっと鼻孔を掠めた甘い香りに一瞬その手を止めた。
 ふんわりと香るそれは、とても優しく温もりに満ちている。柔らかい甘さは、その香りからも想像がつくくらいだ。
「もう、そんな時間かぁ」
 花壇の傍で同じくポップグリーンの手入れをしていたウソップが、嬉しそうに目を上げた。
 水やりだけならロビンがついでにすると申し出てはいるのだが、やはりウソップの緑も特別に手入れがいるらしく、結局よく一緒に花壇に上がるようになってきている。
「そうね、そんな時間なのね」
 嬉しそうに言えば、既に腹を空かせた船長がダイニングに飛び込もうとしている姿が視界に入る。
 しかし扉を壊すようなことは、さすがにしない。メリーの時には乱暴すぎて、あちこちを壊していたけれど、サニーになってからというもの、全員が船を壊すことが極端に少なくなっていた。大事に乗るという意味を、メリーに叩き込まれたからかもしれない。
「サンジー! はらへったー! 甘い肉ぅ」
 叫び声までハッキリ聞こえた、ついでに「あるかボケーッ!」という即答と、蹴り出されたのであろうルフィが甲板に落ちていくのまでがセットだ。
 そうこうしているうちに、サンジの声が女性人に向けてかかる。
「ナっミさぁああああん、ロっビンちゅわあああああああん! 今日のおやつだよぉおお!」
 すぐにヒラリと舞い踊るスーツ姿の男が飛び出していく。ナミは舵の所でフランキーと一緒だったからか、すぐにそちらに駆けだしていく。
「ほんとにあいつ、器用だよなぁ」
 それを見下ろしながら、ウソップが笑えばロビンの朗らかな相槌が返ってきた。

 弾むような足取りでナミの元に行ったサンジは、フルーツで綺麗に彩った大きめのパイを乗せた皿を恭しく差し出した。
 生クリームをふんだんに使ってデコレートしているが、とても綺麗な配色のフルーツが見ているだけで楽しくなってくる。
「うっわぁ、今日も美味しそう」
 さすがのナミも嬉しそうに言えば、ふわんとサンジが嬉しそうに笑って目を見事なハートに変える。
「ナミさんの美しさに比べたらこれくらいなんてことないよぉ! ナミさん、貴方をイメージして作りました。どうぞ召し上がれ…」
 わざと気障ったらしく頭をさげれば、そんなサンジを視界に入れるのすら忘れてナミは早速パイにフォークを突き刺している。綺麗だから勿体ない、とか、そういう感覚はナミにはないようだ。
 とにかく大きくざっくりと切り取ったパイは、白っぽいカスタードクリームと、中に小さく刻まれたフルーツで宝石箱のようにすら見えた。
 はふん、とナミが口に入れれば、酸味の効いた甘い香りとその香りそのままの甘酸っぱい味が口の中に広がって、ナミは小さく身悶えた。
「おっいしぃぃ」
 その賞賛に、サンジはクネクネと身をよじらせながら、「しあわせーv」と叫んでいる。
「この前寄った島で売ってた、レモンとオレンジの掛け合わせみたいなフルーツ。パイにしたら、すっごい相性良くってさ。丁度昨日甘味料も大量に手に入ったからね、思いっきり使ってみたんだ。口にあって良かったー」
「おいおい、ナミにだけかよ、おれにはねぇのか、コーラもつけろよ」
「ってコーラかよ!? お前等の分はダイニングにあるから、勝手に喰え〜」
「お前それじゃ、おれの分はもう消えてるかもしれねぇじゃねぇか。おい、ルフィ!おれの分は残しておけよーっ!」
 叫べば、ダイニングの方から悲鳴のような声が複数上がった。既にそこでは争奪戦が行われているらしい。
 ナミは食べながら、サンジはなんとも満足げな様子で後方を見れば、皿を手に抜け出したらしいチョッパーとブルックが仲良くこちらに走ってきている所だった。どうやらフランキーの分は無事に保護されたらしい。
「あ、ロビンちゅわぁああん! 今行くから、待っててねー」
 サンジは花壇にいるロビンに大きく手を振ると、ロビンは笑って頷いた。

 一通り配達を済ませたサンジは、テーブルに残った一つの皿をマジマジと見つめていた。
 女性人のモノほどではないが、シンプルにデコレートされたちょっと大きめのパイが乗った皿は、とても美味しそうだ。
 パイの焼けた生地はきつね色で、上に塗った卵黄と蜂蜜のおかげでキラキラと輝いてさえいるよう。ナミのみかんとオレンジ、リンゴとバナナもどきで嵩をを増すように飾られたそれは、見た目以上に腹持ちがするはずだ。
 これを食べていない人物は、ただ1人。
 チラリと外の方へと視線を飛ばす。昼過ぎから展望台に篭もっている男だけだろう。
 おやつの時間を無視するとは、言語道断。本来なら、さっさと他のメンバーか自分が食べてしまうかして、消化してしまうものなのだが、どうしても視線が皿へと戻ってしまう。
 ゾロの分。
 そう考えると、誰かにやろうという気が失せてしまう。
「うーん…」
 腕をくんで顎髭をなぞる。そうでもしないと、今にも自分から飛び出していってしまいそうになる。
 ゾロは甘い物が苦手だった。
 食べないわけではない。甘めの味付けの食事だってあるわけで、甘い煮付けやフルーツソースなど、出されたものだって黙って食べきってしまう。元々感想もあまり言わないタイプの男だ、黙々と食べるだけなので、最初は観察していても良く分からなかった。
 はっきりこいつはもしかして…と思った最初は、ココヤシ村でのパーティの時だった。
 腹を切り裂く大怪我をしながらも、抜け出して酒をかっくらっていたゾロは、それでもいくつか食べるものを持って来ていた。それは片っ端から、といったラインナップだったが、たった一つ。甘そうに見えるものだけは、まったくといっていい程皿には無かった。
 とりあえず、サンジが持って来た皿のものも差し出してみれば、案の定塩気の利いたものは普通に手を伸ばしたのだが、甘露煮のようなものなどはまったく手をつけようとすらしなかった。
 これからこいつらの飯を作っていく上で、各人の嗜好など女性でないからどうでもいいとは思っていたが、なんとなく気になった。
 だから聞いてみたのだ。
「お前、甘いものたべねぇの?」
「…甘ったるいものは、口の中にねばっと残る気がして、どうもな…」
 存外ガキ臭い仕草で頭を搔いて、ゾロは憮然と答えた。
 普通に答えてくれたことにも驚いたサンジは、唖然と口を半開きにしてゾロを見た。
 その姿を誤解したらしく、ゾロは小さく舌打ちして目線を逸らした。
「別に喰えないわけじゃねぇ。単に、甘いのは口に合わねぇだけだ」
 ウソップがキノコが嫌いという話しで、散々好き嫌いは許さないと言い合っているのを、どこかで聞いたか知ったかしたのだろうか。
「酒にだって甘いのもあるだろ?それも?」
「……ああ」
 口を挽き結んで答える。どうやら想像しただけで、口が曲がったらしい。
「でもよ、お前みたいに身体動かすヤツは、甘味も必要なんだぜ?」
「だから、食べないわけじゃねぇよ。出されたもんは喰う」
 ただこの完全バイキング方式の食事では、どうしても嫌いなものには手が出なかった、ということだろう。
 サンジは自分が取ってきた皿に残っている、フルーツの乗ったカナッペを手に取った。
 チーズクリームに砂糖、そしてキウイで飾って、ミントの葉が小さなアクセントをつけているそれは、見ているだけで美味しそうだ。
 それをゾロの口に差し出せば、一瞬ゾロは目を見開き、指先のそれとサンジを何度も見比べた。
 けれど、サンジがそのまま動かないのを見てとり、小さく息を吐くと身体を少し前倒しにするようにして、サンジが差し出したカナッペを口にした。
 思った以上に熱い唇が指先を掠めたのに、身体のどこかが小さく反応したが、それが表情に出たとは思わない。
 ゾロは一瞬上目使いにサンジを見たが、そのまま身体を起こしつつ、口の中のモノを咀嚼している。その眉がわずかにしかめられている。やはり口には合わないらしい。
「…そのまま喰うかよ…」
 ちょっとだけ、声が掠れたかもしれない。
「お前が食べさせたんだろう」
 けれどゾロは平然と口の中のものを呑み込むと、すぐに酒を煽った。実際食べられないわけではないのだろうが、かなり苦手なのだとその仕草で分かる。
 ゾロは甘い物が嫌い。
 それをその時、深くサンジは己の脳裏に刻んだのだ。

 思い出しながら、サンジは仕方なく皿を手に取った。
 あれから随分と色々なことがあったが、いまだにゾロは甘いものは苦手だ。島についた時など、顕著にその傾向は出る。おやつの類などは、そりゃもうまず口にする所か、見るのもどうかといった感じですらある。
 思い出しながらやれやれと立ち上がれば、ドアが開いた。
 顔を上げれば、そこにはゾロが立っている。
 無言で皿を手にするサンジに向かって、ゾロはいつもふてぶてしいまでの足取りで、ローブを揺らして歩いてくる。ガチャガチャと鳴る三本の刀の響きがなんだか笑っているようだ。
 ゾロはそのままサンジの前に来ると、皿を指差した。
「おれの、だろう?」
 サンジは頷く。
 これは、皆と同じものだが、ゾロの分だからだ。
 目線がサンジに促す。何を促しているのか、分かるからサンジは小さく唇を噛みしめた。
「…こっのクッソ甘えまくり野郎めっ…」
 悔しそうに呟き、やけくそに皿からパイを器用に持ち上げてみせれば、ニッと笑ったゾロがその手のものにかぶりつく。
 まるで餌付けのようだ、と思う。
 思うのに、なんだかもう恥ずかしくてたまらない。
 サンジの手が、食べやすいように、わざわざゾロの口に運んでいく。パイのサクサクとした生地が立てる音が、ますますサンジの顔を赤く染めていく。
「甘い物苦手なんだろうがっ!」
 やけくそに叫べば、ゾロはニッと笑った。
「お前が作る物以外はな」
 そういいながらも、サクサクと食べて行く。
 そうして、最後の一切れを食べるついでに、そのサンジの指を一緒に口に入れていく。
「…お前もな」
 ふわんと香る甘い匂いの中で、真っ赤に熟れたサンジを喰うべく、ゾロはその指に歯を立てた。

                              あっさり終了

   甘いものが苦手なゾロの好きな甘さ…とか?

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ほしづき さき
性別:
女性
自己紹介:
活字がなくては生きていけず。
日本文化にひたりまくり。
年期の入った刀好き。
どおりで、落ちた先は緑髪の剣士よ…(笑)
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素材元:十五夜  加工/構成:ashi