いろーんな「こうかい」展開中!
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仕事の待ち時間にガシガシ書き殴ってみました。
書き殴りなので、まだ確認すらしておりません。また後で書き直し入るかと思いますが時間がないので一旦上げて見る!(笑)←思い切った
なので、下に畳んでおります。
よろしければ、どうぞー。
書き殴りなので、まだ確認すらしておりません。また後で書き直し入るかと思いますが時間がないので一旦上げて見る!(笑)←思い切った
なので、下に畳んでおります。
よろしければ、どうぞー。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【こんな関係】
「ちったぁ役にたちやがれっ、この唐変木っ!」
怒号と共に、派手に何かが壊れる音が続いた。
思わず額を押さえたナミは、デッキチェアから身体を起こした。
せっかく良い具合にリラックスタイムを満喫していたというのに、このBGMはいただけない。
「ちょっとぉ、船の備品壊すのはやめてよね、サンジくん! 小遣いから減らすわよっ!」
「はーーーい! ナミさん! ゾロのに付けといてー!」
なるほど、そっちか。
了解の合図に軽く手を振れば、さらに怒号というより躾に近い小言が響く。
曰く、
「洗濯するヤツはちゃんと出しとけってあれほど言っただろうが! ルフィてめぇもだ! 二人して洗濯しやがれ! ついでに自分も洗ってこい!」
曰く
「食うか寝るかはっきりしやがれ!」
曰く
「てめぇの自由はねぇ! そこ掃除しやがれダメ野郎! チョッパーの薬はできてねぇんだからしっかりしろってんだ!」
はっきりいって、どこの母親かといいたくなるような小言三昧だ。
たまにこんな日がある。
大概天気が続いて、航路が安定している隙間のような日に、この光景が現れた。
「やってるわね」
くすくす笑ってロビンが本から目を上げれば、ナミは笑って肩を竦めた。
「ほんと、よくやるわ」
本来なら女性陣の方がこういう小言を言うものだろうが、この船の女性人は自分たちのことはきちんとしても、他のクルーのことに関してはほとんど関知しない。
それもこれも、自分たちよりきちんと男連中を管理する人間がいるからだろう。
「サンジくんがいてくれて助かるわぁ、特にこういう時は」
自分たちが本当に不快になる寸前には、こうやって爆発指示してくれる人物がいるというのは、本当にありがたい。
「でも、大概サンジの怒りの矛先はゾロなのね」
「仕方ないわよ。一番暇そうにしてるんだから」
実際、日中何もせずに寝ているように見えるゾロは、こういう時のサンジの一番のはけ口になっていた。
「ゾロも文句言いながらも、従うしね」
「……まあ、あれはね…」
苦笑してナミはチラリと二人が言い争っている方を見た。
額をつきあわせるようにして、本当に殺しかねない勢いでゾロは刀を抜きかけているし、サンジは片足でそれを防いでいる。
物騒極まりない。
けれど、その二人の横をひょこひょことチョッパーは歩いているし、面白そうにバイオリンで伴奏をつけている骨もいる。
気にせずに外に広げたウソップ工場で、フランキーとウソップは楽しげに会話を続けているし、ルフィにいたってはサニーの頭の上でのんびりとくつろいでいる。
まったくもって、日常風景だ。
「でももうちょっとおとなしくしてくれないもんかしら。バカンスもできないわ」
あらあらと笑うロビンが、ふと顔を上げた。
同時に言い争う声も途絶える。
「ロビン?」
ナミが不思議そうに声をかけたと同時、ルフィの楽しげな声が響いた。
「野郎どもー! て〜きしゅ〜だー!」
なんとも間延びした、それは戦闘開始の合図だった。
チョッパーがひょい、と身体を大きくして、甲板の手すりから奥をみる横で、ウソップが望遠鏡で敵艦隊の確認をする。
「船は二隻! ガレオン船だ! ドクロのマーク! 海賊船で間違いねぇ!」
言いながら、けれどドクロマークに見覚えはなかったらしい。ウソップは軽くルフィを見て、大砲の数などを目測で告げている。
まあ明らかに聞いていないが、ウソップはくるくると腕を振り回して頷いている。
「こっち全速力で向かってきてるぞ。どうする?」
「んあ? 行くに決まってるだろ。なーゾロ」
「ああ」
三刀を確認し、好戦的にニヤリと笑えば、嫌そうにナミが呟いた。
「悪そうな顔で生き生きしちゃってまぁ」
「まあまあ、ナミさん。ナミさん達は下がってて、あっちにはこいつらで十分ですから。おい、骨とロボ。もしこっち来てもナミさん達に傷一つつけるなよ!」
凛と言い放つサンジは、先ほどまでの小言を言い続けていた時とは違って、こちらも好戦的だ。
「ずるいですねぇ、わたくしもお供しますよ」
ブルックが言えば、即答でルフィが「いらねぇ」と返した。
「サンジも残れ。おれとゾロだけでいい。な、ゾロ」
ものすごくお気楽な言葉にあっけに取られたクルーを余所に、ゾロは当たり前だと言わんばかりに頷いた。
「ああ、十分だ」
まだ距離は少しあるが、どうやら二人の間では相手の力量を計る何かが反応したらしい。
反論しかけたサンジは、ゾロが肯定したのを聞いた瞬間、目を半眼にしてそっぽ向いた。
あからさまにつまらない、という顔だ。
「すぐ片づける。いるものあるかー?」
ゾロの言葉に、サンジは一言「砂糖一袋」とだけ答え、小さく足下を蹴った。
戦闘と言うのもおこがましい騒ぎは、あっけなく終わった。
なにせ襲ってきたガレオン船は、自分たちが襲った船が麦藁の一味と知った途端、俄然逃げ腰になってしまっていたからだ。
まさか新世界一億越のルーキーの船だとは、思ってもみなかったらしい。
新世界に入れるくらいの海賊船だ。弱いわけではない。けれど、明らかに何かが違っていた。
なので、双方の船に二人が乗り込んで、一暴れするかしないかで、あっさり白旗があがってしまったのだ。
積んでいたお宝の三分の二を頂いて、ついでに砂糖を一袋もらったら、あっけなくお別れだ。
暴れる暇すらなかった。
かなり憮然としたゾロが宝箱と砂糖の袋を抱えて戻ってきたのを出迎えたのは、ナミだった。
「お疲れさま。なあに、その仏頂面。戦闘なくって宝もらえたら様々じゃない」
どさりと甲板に宝箱を下ろせば、これをゾロが持っていたのかと思う程に大きな代物だった。
相変わらず見た目よりも恐ろしく力がある。これをフランキーが持っていたなら、納得するのだが、一見普通の見かけの男が持つには、大きすぎた。
「やったー! お宝お宝♪」
小躍りして鍵を開けるナミは、上機嫌だ。そのまま笑顔でゾロを見上げ、にんまりと笑った。
「さっきのお小遣い天引きはなしにしてあげる」
「天引きする方が間違ってるだろうが!」
すかさず突っ込むゾロにも、ナミの笑顔は崩れない。うふうふと浮かれ模様で、キッチンの方を指さした。
「サンジくんが中でおやつ用意してるから、行ったら?」
まったく聞いてくれないナミに、ゾロも諦めて吐息をつく。
暴れることもできず、さらには言うことも聞いてくれないとは、今日は厄日だ。
黙って袋を抱えたまま歩きだそうとして、
「そういえば…ねぇ、ゾロ」
呼び止められて動きを止めた。
「なんで分かったの?」
何のことか分からず、ゾロは首を傾げた。
「は?」
「は、じゃなくて。サンジくんのことよ」
ナミにもロビンにも昼間のサンジはいつもと変わらなく見えた。小言を言いながらも、じゃれているようにすら見えたのに。
素直に聞いたナミに、ゾロはなんだそんなことかと言わんばかりに、片眉をひょいと上げた。
「あんな苛ついてりゃ、分からねぇはずねぇだろ」
あまりにあまりな言葉に、ナミはぽかんと口を
開いた。苛ついているのは確かに分かる。何せ小言を言っていたのだ。だが、それとこれとがまっったく結びつかない。
「…だから、それのどこにサンジくんが足りないものに苛ついてるってのが分かるのよ」
「………わからねぇのが分からねぇ……」
ドンと構えて言い放つ男に、ナミは呆れてひらひらと手を振った。
「あんた達に構ったわたしがバカだったのよね、そうよね。行きなさいよ」
しっしっ、と追い払われて、ゾロはそれこそ腑に落ちない顔で砂糖袋を抱えてのっしのっしと歩いてく。
その後ろ姿を見ながら、ナミは先程キッチンでチョッパーと会話していたサンジを思い出した。
チョッパーが敵船に乗り込むのについて行かなくていいのか? と無邪気に聞いた時、サンジは呆れたようにチョッパーを小突いていた。
「いいんだよ。あれはあいつらの仕事。しかも多分ありゃ暴れられなくて、不満たらたらで帰ってきやがる。そしたら次はあいつら不満に任せて食う呑むの二段構えだからな、おれの仕事はそこから。だから、これでいいのさ」
明らかにおやつというには不似合いな材料を抱えながら、サンジは男臭くニヤリと笑っていた。
相手の力量を見極める目を、サンジだって持っているという証拠だが、彼はすべてを把握して、己の役割を引き受けたのだろう。
なんというか、阿吽の呼吸。
「…あ〜あ。すっごく損した気分」
笑いながら、ナミは宝箱を攻略にかかる。
どうせ今夜は、二人して展望室から下りては来ないところまで読める自分に辟易しつつ、お宝あるからまあいっか、とナミはサニーの日常に目をつぶった。
終了
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日本文化にひたりまくり。
年期の入った刀好き。
どおりで、落ちた先は緑髪の剣士よ…(笑)
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