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おたふく風邪の子供が割合元気だから、と今日の仕事を心配した職場の子が子供連れで、仕事に来てくれました。
子供は熱もなく、本当にどこがおたふくなんだろう? という感じでしたので、遊ばせながらもこちらは必死。
なんとか本日を乗り切って仕事しましたよね。
…にしても、オタク世界からひたすらに遠ざからずにはいられない先月今月。
仕方ないとはいえ、厳しい経済の最中、厳しい年末に溜息ばかりでございますよ。
でもまあ、嘆いていても仕方ないしね。できることをやっていって、どうにかしていかねばね!
もうちょっと突っ走っていきます〜。

そんな私にうるおいをっ!
と叫びつつも、サイト巡りすらままならないこの状況では、どうしようもない。
結構深刻にZS不足でございます。
自家発電では賄いきれぬー(笑)
世間様は冬コミ直前ですよね…と書いて、その前に普通なら世間様はクリスマスだと我に返りました。…まあ、どうでもいい。どうせ仕事三昧だもの。チョパ誕ぐらいしか思いつかない←末期
そんなことより、冬コミにはあちこちで新刊が出ているのではないでしょうか。
仕事落ち着いたら、ちょっと気合い入れて通販等やれないか見てみますよー!
それを自分の餌にして、あ、インテも餌になるかな。
馬になりつつ、駆け抜けたいと思います。…今を乗り切れば、きっと来年は来年で、もっと良いことを招くことができる! そう心に留めて突っ走ります!

では、本日はもう一回寝てリセットしてきます(笑)
これまででーす!

ブログ拍手ありがとうございます!
色々と現実は負け負けの采配上等なんですが、こうやって一押しいただけているのを見ると、それだけで、負けだけではない貴重な物をいただいていると実感できます。拍手いただけただけでも、勝ちですよね!
本当に貴重な一押し、ありがとうございましたー!!一押しが力になってますー!!

ブログ拍手レス右下に畳んでおきます。
心辺りの方はどうぞーv

拍手[4回]

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何やら昨日のこのブログのメンテナンス、異様に時間が長引いたようで、私もまったくログインすらできませんでしたよね…。
朝10時終わる予定でしたが、結局17時までかかったようです。つまり17時間のメンテナンスとなっていた、と。
もし何も知らずに途中訪問された方がいらっしゃったら、申し訳なかったです。
終わって、一安心。

しっかし年越しまであと10日となってきましたが。
ここにいたって仕事が恐ろしくギュウギュウ詰め…ゾロの技なら文句はないんですが、文字通りの意味となったら話になりません。
既に今月の休みはもうないものと覚悟どころか、現実となってきてます。
今年は31日からお休みになれば御の字です。
三連休とかありません。
そんな状態なので、今日も今日とて無理矢理ねじ込んで来ようとする仕事の電話と格闘してました。
申し訳ないけども、年明けにしてくださいませんか。
というこちらの要望と、あちらの要望は海溝よりも深い溝があります。
しかもこのくらいになると、個人的な仕事であっても、恐ろしく小口の仕事ばかりを言ってきます。それを引き受けると、普通に受けている仕事に影響するんです。
なので本気で断るんですが、相手もさるもの。小口だからこそ、なんとかねじ込もうとするわけです。
どうにかできませんか!? と言って来る相手。今日は二人まではお断りしてしまいました。
しかし、三人目。
強敵でした。場所も近場、そして何より年末来客があり、かなり逼迫している様子。
…初めてのパターンでした。
泣き落とし!
私らに仕事頼むのに、泣き落とし!(笑)
切々と泣き落とし(笑)どんなねじ込み(笑)そしてお互い分かっているんです、これが仕事を受けてもらおうとする攻防の手段だってことは。
けれど、それをおくびにも出さず、電話口での応酬。
さすがに負けました…orz
結局、その近場というのと小口ということで、無理矢理ねじ込むことになりました。
首が絞まっていく〜。納期の交渉はしましたが、まあ、負けたことには違いない(笑)
とにかく、もうちょっと頑張りまくってきます。
そして。
一番の今日の負けっぷりは、仕事が終わったその直後。残業してくれていた、職場のカッチンにかかってきた一本の電話。
……3歳の子供さんがおたふく風邪だって……。

恐る恐るこちらを見るカッチンの顔が青ざめてました。
そしてその報告を受ける私らの顔も青ざめる。

ま、負けるもんかー!!

もしかしたら、良いお年を〜となるかもー! と泣きながら帰ったカッチンから、明日でないと病名確定が出ません、と連絡があったつい先程。
負け負けの予感ばかりを高鳴らせながら、もうちょっと気張って今年を終えられるように頑張ってきます。

更新できなくてごめんなさいぃ…orz

土下座して、本日はこれまででーす!

ブログ拍手ありがとうございます。
せめて、日誌連載くらいちゃんと進めていきますので、どうぞお許しください。
温かい拍手が私の気力の源。
本当にありがとうございましたーvv

拍手[4回]

 並べられたお重の中身は、彩りも綺麗な和食から洋食、中華まで、とにかくこれでもかと料理が詰め込まれていた。
 広げられたそれらに、一斉に歓声をあげて全員が笑顔を零すとサンジは大いに胸をはった。
 ふと、すっくと立ち上がったルフィがお茶を掲げる。
 全員がやはり笑って同じようにその場でペットボトルを掲げた。
 中等部の一年にして生徒会長になっているルフィの破天荒さは有名だが、そのカリスマともいえる指針力はこの学園で知らぬものはいない。
「んじゃ、ゾロ! 誕生日おめでとう! 喰うぞーっ!」
 最後はいらねぇ!
 と全員に突っ込まれながらも、口々に皆が唱和して祝いを述べていく。
 それにゾロはどこか困惑したような表情を浮かべつつも、素直に頭を下げた。
「おう、ありがとよ」
 それが照れているのだと分からない者達ではない。
 全員がどこかほのぼのとしたものを抱えながらも、一斉に箸が動き出した。
 それを鷹揚と眺めながらも、ゾロはゆっくりとお茶を口に含んだ。
 春にこの学園に入学した時には考えもしなかった誕生日になって、妙に感慨深い。だいたい誕生日というものを祝ったことが記憶にない。
 なのにこの学園に来てから知り合った者達が、たった半年近くでまるで家族のように親しくなり、こうやって短い時間を割いてでも祝ってくれようとする。
 不思議な縁というのもあるものだと思えば、今この瞬間が貴重なものに思えてならない。
「おら、ぼうっとしてたら無くなるぞ」
 プラスチックの小皿というには大きめの皿に、ゾロの好みのものを綺麗に取り分けられた物が差し出される。
「おう」
 ゾロは受け取ると、サンジを見た。
 不意に目があったが、サンジは勤めてなんでもないフリで目を逸らしてナミ達女性人の方へと向き直る。
 そうやってサンジがきちんと取り分けてくれると分かっていたから、ゾロは悠然としていたと…多分あれは気付いている。
 ゾロはにやけそうになる口元を引き締め、魚の煮付けを口に放り込んだ。
 充分に染みた甘辛い味がふわりと口の中でとろける。思わず唸った。
 美味すぎる。
 その様子をサンジが横目で眺めていると気付かずに、ゾロは一心に皿の上の料理を頬張っていく。
 お腹が空いているのも確かだが、いつもより気合いの入っている料理は、とにかく箸が止まらない。
 すぐに空になると、すかさず皿が取られ、サンジががっつくルフィを叱り飛ばしながらよそっていく。
 珍しいくらいに特別待遇だ。
 だが、あまりの料理の美味さに唸る面々はサンジの様子に気付いている気配はない。自分らの食い扶持をルフィから死守するのに必死とも言う。
 よくよく見てみると、同じように女性人にも給仕しているので、そう違和感がないのかもしれない。
「おい、チョッパー、これも喰え。お前好きだろ? ウソップ、テメェはこれだ。泣き言言わずに喰ってみやがれ…ってルフィ!人の分に手ぇだすな! フランキーも笑ってねぇでルフィ押さえとけ! ってエース喰いながら寝るな!!」
 遠巻きに見ている学生達が唖然としている。
 全知の樹は国指定の天然記念物でもあるので、根本で何かしようと思ったら結構な小難しい申請がいる。
 普通の生徒達は巨大な樹の回りに張り巡らせた根を保護するための、大きな保護用の床板スペースを使うのが普通だ。それでも巨大な樹が伸ばす枝は充分な木陰と憩いの場を作り出してくれている。
 なのに、この学園の全ての生徒会長が揃い、かつ名物教授に名物人間達が集まって、多分恐ろしい申請をクリアして陣取ってやっていることが…緋毛氈を敷いての昼食宴会である。
 これが呆れずにいられようか。 
「あ、そうそう。後でブルック教授も来るっていってたんだったわ…どうしましょう。サンジのお料理に夢中で、すっかり忘れていたわ」
「ってロビン、お前それはもう少し早く言えよ…あーあ、料理あっちゅうまに無くなっていってるぞ…」
 フランキーが呆れたように言えば、ロビンはちょっと困ったように肩を竦めてみせた。
「…ブルック名誉教授…生きてたって大騒動になったの…この間だよね」
 永久名誉教授という肩書きをもらってる音楽家が、数年前から不意に行方をくらまし、まったく跡形もみせずに失踪していたのは有名な話だった。
 それがひょんなことから、実は学園内のとある場所で隠棲していたのをルフィが見つけて、大騒動になったのは記憶に新しい。
 なんで行方不明になっていたのかと思えば、とにかく作曲に没頭しまくっていたらこんな月日が経っていたというのだから驚きだ。ふざけてるのかバカなのか、といった嘘のような本当の話にさらに周囲を驚かせたが、まあ、元々おかしな人だったこともあり、今や妙な理解でもって受け入れられている。なんといっても、この学園の教授の一人だしな、という妙な理解が世間にある事の方に学園の者達の方が当惑したくらいだ。
 等の本人は見つけてくれたルフィと意気投合し、さらに隠棲している間に書き溜めた音楽を今こそ発表する時、とそれから精力的な活動を開始して、今や名実ともに時の人だ。
 そんな人物が来るのだという。
 どんな誕生会だ、と思わずウソップとチョッパーが顔を見合わせれば、サンジがあっさりと手を振った。
「大丈夫だ、なんとなくそんな気がしてたから、予備の弁当出す」
「予備なんて用意してたのか? すげーな、サンジ!」
 ウソップが感嘆の声を出すと、苦笑してサンジは座り直した。
「そーじゃねぇよ、こいつの夜用の弁当だ。まあ、いいさ、もしかしたらと思ってたのは本当だからな」
 くいっとゾロを指差せば、ああ、とまた全員が納得する。
 サンジがゾロの弁当を毎日必ずかかさず作ってくることは、彼らが入学以来の有名な話だ。
 しかも、何故か必ず昼の弁当ではなく、夜の弁当なのだ。
 昼休みの短い時間や、放課後などに家庭科室などでゾロの弁当を作っているサンジを見るのは既に当たり前になっている。
 …何故そうしているのかという、これまた謎と共に。
 ゾロは何も言わずに、わずかに眉を上げただけだった。
 サンジの弁当に関しては、ゾロも何も口にしない。なので本当に謎のままなのだ。
 思わず全員の箸が止まって二人を見る。
 何もなかったかのように、二人はそれぞれに料理を食べている。そこに、なんら違和感を感じるようなものはない。
「…おまえらって…」
 エースがこっそり笑いながら、つい口にすると、ギロリと二つの目線が睨み付け来る。
 おおこわ、とわざとらしく笑いエースは自分の口を閉ざす為に、ルフィの皿から肉団子を取り上げるとひょいと口に入れた。
「ぎゃーっ! なにするんだっ! エースッ!」
 いきなりルフィの悲鳴があがり、一気に緊張が崩れる。
「お前が油断するからだ」
 楽しそうに告げるエースに、ルフィが食いついていく。
「…なるほど、こうやってこいつらの食生活が磨かれていったんだな…」
 兄弟だという二人は、一見似ていないくせに至る所で動きが似ている。
 しみじみと呟いたウソップにチョッパーが頷くと、呆れたように他のメンバーも頷き、また賑やかな笑い声が上がり出した。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

寝過ごしました(笑)
まあ、一人でぼつぼつとやる仕事だったので、少しくらいはまあ大目に見る!(笑)
でもゆっくりと寝たので、少し疲れが取れた気分です。…あくまで気分ですが、それ大事。
時間みつけて、やっと念願の衣替えも済ませたー!(笑)
12月にするってどうよ? と思いつつも、ほっとしたりして。
昨日今日とジャンフェスだったんですね。
参戦されている方々は楽しんでるかなー?
まったく参加とか考えられもしないこの時期、居残り組みの方々に向けてのブログ更新でしたー(笑)

早めに更新しておきます。
ブログメンテなんすがあるので!(笑)

12月19日(月)AM0:00~AM10:00
・ブログページ閲覧不可(PC、モバイル、スマートフォンすべて)

最後にこれのせて、なんのメリットがあるの!と思いつつも、でも書くよ(笑)
では、本日はこれまででーす!

ブログ拍手ありがとうございます。
人間休みも大切です。そして妄想はもっと大切だと、腐れぎみに納得する。
そんな一人遊びの私にとても温かい一押し、むちゃくちゃ身に染みます!(T_T)
本当にありがとうございましたーv

拍手[3回]

毎日が、あっっ! と言う間に過ぎていきます。
ふと時計を見ては、
「え? もうこんな時間? 後一時間はくれーいっ」
そう叫んでおりました。この一週間。
来週は落ち着いている、なんてほざいた一週間前の自分の口をホッチキスで留めたいわぁ。

こんばんは。
明日もちょっと仕事です。今日やり残したものの片づけ程度で済みそうなので、今週の怒濤の疲れを少しでも取れればと思ってます。
そんでもって、ちゃんと書く時間とりたい…。
今月入ってから、仕事終わって風呂に入って湯船に浸かると、条件反射的に気を失うように寝そうになってて…危ないことこの上ない。
風呂でうたた寝だけはしてはいけない、と毎度気を引き締めようとしているんですが(笑)どーしても、冷えまくる身体を温めようとしてると、5分近く記憶が飛ぶ。
一応、沈まないようにしようとしているのか、両腕でがっちり湯船をホールドはしてるんですけど…。
うーむ。危ないので、もっと注意します。眠らないように、何か気を紛らわせられればいいんだろうけど、なんもないのに気持ちいいからなぁ(笑)お風呂は。
不意に寒さが増してますし、こんな時が一番お風呂が気持ちいいですからねぇ。注意注意。

あ、そうだ。このブログメンテナンスがあるようです。
12月19日(月)AM0:00~AM10:00
この間閲覧も、更新もなーんもできなくなるようですので、どうぞご了承ください。
サーバーさん、ホントインフラ整備どれもこれもやってますので、色々不具合出まくりですが、よりよくしようとして下さるんでしょうから、我慢の子(笑)
よろしくお願いしますね。

昨日はパソコンにも辿り着けなかったので、今日はちょっと潜って頑張ってきます。
では、本日はこれまででーす!

ブログ拍手ありがとうございます。
他愛ない話の序章にも拍手いただけて、凄く力になりました。こちらも続けて頑張って行きますね。
本当にやる気と勇気をくれる一押しを、ありがとうございましたーvv

ブログ拍手レスは右下に畳んでおります。
心辺りの方はどうぞーv

拍手[2回]

 四時限目の終了を知らせるチャイムが高らかに鳴り響いた。
 一斉に空気が緩み、先に挨拶も済ませた教師がやれやれと教壇を下りた時、後方のドアがガラリと音を立てて勢いよく開いた。
 冷たい空気が一瞬にして教室に流れ込み、入口近くにいた生徒達が一斉に身体を縮めたのが見えた。
 いったい誰だ、と全員が見たそこには、巨大な荷物を両手に抱え持った金髪の青年が一人。
 それが誰だか認めた瞬間、当然のようにまた全員の目が窓際で差し込む日差しを物ともせず、肘をついてうたた寝している緑髪の青年へと移る。
 その視線に添うように、しなやかな身のこなしで痩身の青年がするりと教室内に入ってきた。
 去りかけた教師までもが、ついそんな彼らを見てしまう。
 足音もあまりたてず、大荷物を持ったまま青年は寝ている男の傍にいくと、身軽に片足を上げた。周囲にいた者達が我先にと二人から遠ざかり、派手な音を立てた。
「起きろ! このクソマリモ!!」
 痩身からは想像もつかない鋭さで、真上から振り下ろされる足が男の脳天へ吸い込まれる。
 派手な音が実に鮮やかに教室に響き渡り、教室内は静寂に見舞われた。
 机上に突っ伏した緑髪の頭が、ゆっくりゆっくりと持ち上がる。
 そこから現れたのは、一睨みで人を射殺せそうな物騒な目線。しかし、せせら笑うようにその視線を跳ね返し、青年はふんぞり返ってこちらも、人をぶったぎれそうな目で男を見下ろす。
「よう、目が覚めたかよ、万年寝太郎」
「ってっめぇ、何しやがる」
 地の底を這いそうな低い声に、本気で周囲の者達が震え上がる。
 だがこれも、金髪の青年はどこ吹く風。まったく動じた風もなく、それよりも更に態度悪く、バカにしているとはっきり分かる嘲りに近い笑みさえ口元に登らせた。
 この二人が寄ると触ると喧嘩しているのは、この学校の者なら知らない者はいない。だが、そんな二人が、実によくつるみ、謎な関係を…それもどうやら蜜に…作っているのではないかという、これまた曖昧かつ不確定な情報だけが広まっているのも事実。
 謎が謎を呼んで、注目度ナンバーワンの二人が揃っていると人の興味をかき立てて目立つことこの上ない。
 だが、同時に絶対物騒なのが問題でもある。
 どうなるのかとハラハラした面持ちで見ている面々の前で、額を赤くした程度で起き上がった男が不機嫌そのものといった表情で睨み付けると、ふと金髪の青年は己の腕時計を見、はっと窓の外へと視線を飛ばした。
「っと、やべっ! こんな所で油売ってる暇ねぇんだった。おい、ゾロ! てっめぇ忘れてんじゃねえぞ! 今日の昼休みは全知の樹って言っといただろ!」
 青年が叫んだ瞬間、ゾロの目が教室の黒板に走った。
 11月11日。黒板の隅に書かれた日付は、まさしく1並び。
 慌てたように立ち上がったゾロは、急いで窓を開け放った。
「もう四時間目終わってたのかよ! こっちが早ぇ!」
「寝過ぎだっつーんだよ、この万年緑!」
「うっせぇ! うおっ、時間なくなるっ!」
 誰のせいだ、と怒鳴ったサンジに、傍にいた女生徒が恐る恐る問いかけた。
「…あの、サンジ君…全知の樹の所で何かあるの?」
 こんな風に怒鳴りながらも、サンジは絶対に女の子には荒ぶらない。それどころか、途端に目を♡マークにして、過剰とも言える態度と言葉で接してくれる。
「なーんでもないよー、たいしたことじゃないんだよぉ♪ ただ、こいつの…誕生祝いをするだけなんだー♪」
 え?
 と教室内が固まった。
 今さっき、本気で頭をかち割るかと思える蹴りを入れた人物が蹴られた人物の誕生祝いをするという。
 しかもサンジの両手には抱えきれない程の荷物。だとすれば、それは料理については天才と称されるサンジの祝い弁当なのだろうか。
 あまりのことに、硬直した室内など気にも止めず、ゾロはサンジから荷物を奪い取るとヒラリと窓から飛び出した。
「いくぞ、グル眉! 時間がねぇ!」
「…ちっ、おれと可愛いレディの会話を中断するんじゃねぇよ…って、しゃーねぇなぁ。正味40分くらいしかねぇからなぁ」
 ごめんね、またね。と優しく話かけてくれた女生徒に頭を下げ、手ぶらになったサンジがゾロの後を追うように窓から身軽に飛び出す。
「そっちじゃねぇ、どこ行くつもりだ、クソマリモ! 右だ! おれの後についてきやがれーっ!」
 思わず見送ると、駆け出す二人は猛スピードでオハラ全学園の中心地、国の天然記念樹でもある全知の樹広場へと消えていく。
 あの二人の仲はいったいどうなっているのか。
 実はここオハラ学園の賭の対象にまでなっているのだが、まったくそれらを悟らせることなく、今日も元気に二人の仲は混迷の最中だ。
「…あいつらって…」
 誰もが言葉にならずに呆然とする中、開け放たれた窓からは冷たい風が硬直した空気を清めるように教室内を一掃していった。



 全知の樹はオハラ中等部高等部大学部の中心地点に存在する、この学園の象徴的存在である。
 ほぼ真円を描く立地に立つ学園は、この全知の樹という象徴を中心にして成り立っている。本来なら、あまり交わりのない中等部に高等部に大学部ではあるのだが、せっかく同じ学園ということで、この全知の樹の周囲だけは学部関係のない交流の場となっている。
 ちなみに、全知の樹はとにかく巨大でもあり、その横には全学部共通の図書館も存在する。その図書館が全知の樹の管理もやっていたりするのだ。
「遅いっ!」
 その巨大な樹の根元に、何故だかこれまた大きな緋毛氈を敷き詰めた一角で、セーラー服姿のオレンジ色の髪の少女が両手を腰に、怒鳴りつけた。
「ごっめんよー! ナミさぁあああん!」
 駆けつけたサンジは、大きく身体をくねらせてナミの傍に行くと、「今日も可愛い〜♪」と盛大にハートマークを飛ばしまくっている。
「すまん、遅れた」
 大荷物を両肩に、走ってくるゾロへは鋭い動きで塊が飛んでくる。
「めしーっ!」
「やめんか!!」
 その塊を恐ろしい早さで戻ってきたサンジが蹴り飛ばし、その隙にゾロは緋毛氈のド真ん中に荷物を置いた。
「よーう、おめでとう、ゾロ。誕生日だってなぁ」
 にっこりと笑って手を上げたのは、緋毛氈の上に寝転がっていた男。黒い髪にそばかすの浮いた彼は、人好きのする顔でゾロへと真っ先に祝いの言葉を述べる。
「おう、ありがとよ。悪いなエース、大学部は忙しいんじゃなかったか?」
「昼休みくらい、なんてことねぇよ。つーか、おれらが一番時間融通つくんじゃね?」
 大学部は高等部とほとんど繋がっているようなものだ。この学園の特殊な所は、高等部から大学部までの一貫教育の蜜さがある。
 そして大学部の恐ろしく専門的でありながら雑多な学部の多さも、このオハラ学園の名物でもあった。
「あーうっ!スーパーめでてぇじゃねぇか。ロロノア、誕生日だって? おめでとう」
「………フランキー教授…あー…ありがとうございます…」
 何故か上半身上着一枚、下は海パン姿のリーゼント男に、ゾロも目が泳ぐ。こうみえても、建築家としては世界にも名だたる人物のはずだ。この学園でもかなりな名物教授なのだが、健全な変態という妙なことでも有名だ。
 …本来なら並び立たない健全と変態が並び立つくらいには、やはりこの男は変なのだ。
「サンジくん、私お腹すいちゃった。早くしないと時間なくなっちゃう」
 足元に吹っ飛ばされてきた塊をしれっと避けつつ、ナミがそう愛らしく言うと、反対側にいた鼻の長い青年が大きく溜息をついた。
「相変わらず容赦ねぇよなぁ」
 高等部の生徒会長でもあるウソップがしみじみ言えば、反対側で中等部の学ランの制服を着た丸っこい少年がうんうん、と頷いた。
「でも、平気だから凄いよな、ルフィも」
 激しく蹴られたはずなのに、ルフィはけろりとして、荷物に向かって手を伸ばそうとしている。
 途端にサンジが駆け戻り、その手を足蹴にしつつ辺りを見回した。
「そうだよね、早くしよう! ビビちゃんとロビンちゃんは…」
「遅くなりましたー。ロビン教授とそこで一緒になっちゃって」
 小走りに駆けてきた水色の髪を結い上げた少女と、黒髪の長身のオリエンタルな美女がやってくる。
 サンジはもうメロメロでくねっている。
「いつ見ても美しーっ! キュートだー! ビビちゃあぁん♪ ロピンちゃぁああん♪」
「……これ、ゾロの為に集まってるんじゃなかったっけ?」
 中等部制服のチョッパーが言えば、しっ、とウソップが口に人差し指を当てる。そういう本当のことを言うと、ややこしくなることは分かっているからだ。
 案の定ジロリとサンジが睨んできたものの、本当に時間がないは確か。すぐに気を取り直して、サンジはいそいそと荷物の紐を解き始めた。
「時間がねぇ。ああ、ナミさんもビビちゃんもロビンちゃんも座って座って♪ つーかヤロー共は女性にまず席を空けろ、エースも起きてさっさと避けろ」
 言いながらも、次々とお重を取り出し蓋を開けていく。
 ルフィを取り押さえているゾロをナミが笑いながら樹の正面席へと誘導し、それから銘々が好き勝手に料理を中心に緋毛氈の上に座り込む。
「たんまり料理は作ってきた! 時間はないが、たっくさん食べろ!」
 一人一人にお茶のペットボトルを回せば、あっという間に準備は完了だ。
 全知の樹の周りには、各学部からの人出も多い。そんな人々の視線の最中。目立つ緋毛氈の上には、実はオハラでも有名な人物ばかりが勢揃いしている。
 実はしれっとド派手さをアピールしながら、昼休みというやたらと短い時間の中で、何故か恐ろしく盛大な昼食会が始まった。

☆ ☆ ☆ ☆

続いてしまいます。

書こうと思ってはいたけども、どーしよーかなー、と思っていたものをとりあえずこちらで書いてみます。
短い話ですけど、時間が許す限りのチマチマで(笑)とりあえず、書いていってみます。
サイトに上がってる秘密の二人、実はオフにもしているプロミスの続編だけども、当たり障りのない学園パラレルでーす。

ブログ拍手ありがとうございます!
こんな感じで、ちょっとチマチマ続けてみます。一押し、本当にありがとうございましたーv

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ほしづき さき
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活字がなくては生きていけず。
日本文化にひたりまくり。
年期の入った刀好き。
どおりで、落ちた先は緑髪の剣士よ…(笑)
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素材元:十五夜  加工/構成:ashi